ストイックなオヤジ

今さら何を言ったって

四の五の何歌ったってただのノスタルジー

生ゴミ持ち歩いてんじゃねえ

 

あの頃よりも、年々数段と格好良く男を磨き上げていってる気がするのですが、それを実感できる機会は少ない。だからやっぱり“気がする”なのだろう。マイナスからのスタートと思えば理屈が取れる。Lv.-30が、Lv.-5になったとて、本人にすれば大きな進歩なのだが、周囲から見れば「ほーん、で?」ってなもんだ。普通以下がようやく普通になった程度なのだ。朝起きるのも、時間守るのも、家賃払うのも、至極当たり前のことなのだ。

調子に乗ってる間は自己評価が非常に高い。周りがみんな馬鹿に見える。それ意味あんの?なんでせえへんの?俺はこんだけやってるけど?と、巨大なお世話を勝手に焼きまくっては1人でイライラもやもやする。

しかし、実際現実の立場を思い知らされた時、この優越感がそのまま劣等感へと100%逆振りする。調子に乗ってましたすみませんでしたと反省できるならまだ良い。それを受け入れられずに、わたしが〇〇なのはお前らが悪い!と、一旦引き上げた自己評価を下げられずに駄々こねてしまうこともある。最悪だ!死のう!と現実逃避することも。

最近よく耳にする「逃げてもいいんだよ」という文言を、神のお告げとばかりに依存してしまうこともある。そりゃもちろんブラック企業毒親やサイコ野郎と逃げずに立ち向かえってのは非常に困難なことだろう。でも自分自身の現状・現実・立場からは絶対逃げてはならないのだ。環境変われば周りは変わるが、自分は変わらない。逃げたという現実は消えない。逃げた先に道を見つけられるか、切り拓けるかは自分次第なのだ。「にげる」、「すてる」は断じてリセットボタンではない。わかるかい。その免罪符には裏面がある。表裏きっちり読んでください。

 

わからんもので、あんだけ辞める転職する喚き散らしていた僕は、会社に留まることになりそうだ。結局のところ、あの時の僕の選択は現実逃避に他ならなかったらしい。あとやり残したことがあるとも思った。辞めても残っても後悔はするだろうと思っていたが、やっぱりちょっと後悔する面もある。周りが辞めまくっているからだ。夢を追う者、上司にヤられた者、ハードワークにヤられた者、出産する者、理由はさまざまだが、みんな結局何らかに嫌気が差してるから辞めるという選択肢を選んでいるのだろう。

僕は今の会社が好きとは思っていない。むしろ嫌いである。だが、現状を会社のせいにして悪者扱いして逃げていく自分はそれ以上に卑しく、嫌いだ。間違っているでしょうか?正直自分でも半々です。しかし今は転職すべき時じゃなかった。もうここに尽きる。それより先にすべきことがあったのだと気付かされた。情けなし。これを成長と呼べるでしょうか?いや、結局ね、マイナスから普通になっただけなのよ。成長と退行を繰り返し前後してるだけなのよ。早くプラスに行きてえものだ。

ストイックなオヤジってモテると思うんだ。